実家の近くで火事があり、父の知り合いの家が留守中にもらい火で全焼してしまったそうだ。その知り合いの人は銀行を一切信用しておらず、タンス預金をしていたそうで、結構な金額のお金が燃えてしまったらしい。あまりその人のことを知らない私ですら、話を聞いただけでも結構ショッキングな出来事である。その知り合いの人は火事以降、気落ちしたせいかずいぶん老けこんで、別人のようになってしまったそうだ。
それを聞いて私も何だか急に心配になってきた。もし我が家の留守中に火事が起きて、家が全部焼けてしまったら…と想像するだけで涙が出そうになる。金目になるものはそれほどない我が家だけど、それでも大切な書類や一生保管したいものはたくさんある。いかにも古臭いアパートなので空き巣に入られる心配よりも、同じアパートに住んでいる少しボケかけたおじいちゃんのタバコの火の不始末で出る火事の方がよっぽどあり得そうで恐ろしい。木造で日当たりもよく、きっと柱は乾燥しているのでよく燃えるだろう…。と身震いのすることを考えても仕方ない。おじいちゃんに禁煙しろとも言いづらいし、24時間火事に備えて家にいるというのも現実的でない。火事でも燃えない金庫がほしい。耐火金庫というのが世間には出回っているらしいから、あれこれ心配するくらいだったらいっそのこと思い切って購入してしまった方が心も軽くなる。
思い立ったが吉日、早速ネットで調べて耐火金庫を購入してみた。それまではおじいちゃんよ、タバコの火はきちんと始末していただきたい。